ニュースなどでは「NISAでは投資信託を非課税で運用できる」とよく解説されます。この「投資信託」は、投資家から集めたお金を運用の専門家がさまざまな「地域」の株式や債券といった「資産」に投資する金融商品です。

つまり投資信託の特性(投資対象)は銘柄ごとに大きく異なるわけですから、「結局、投資信託ってなにに投資できるの?」と疑問に思う人は多いでしょう。

そこで今回は、NISAで購入できる投資信託はどこの、どのような資産に投資できるのか、簡単に紹介します。

投資信託の主な投資対象「資産」は5種類 NISAは全てに対応

まずは、NISA対象のファンド(投資信託)で投資できる「資産」を確認しましょう。

金融庁に認定されている自主規制機関である投資信託協会は、投資信託を主な投資対象資産で5つに分類しています。「株式」「債券」「不動産投信(リート)」と、これら3つに区分されない「その他資産」、そしてこれら4つの資産に複合的に投資する「複合資産(バランス型)」です(参考:投資信託協会 運用対象での分類)。

そしてNISAでは、その全てのカテゴリに投資できます。

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります(2つの枠は併用可能)。つみたて投資枠の対象の投資信託には「株式」と「複合資産(バランス型)」しかありません。しかし成長投資枠なら上記5分類の全てに投資できます。

ちなみに「その他資産」の投資対象は、金や原油などのコモディティ(※)、株式と債券の両方の特性を持つハイブリッド証券や転換社債などが代表的です。

※コモディティ:商品の意。原油やガソリンなどのエネルギー資産、金やプラチナといった金属、大豆やトウモロコシといった穀物など。

■例:「その他資産」に類するNISA対象ファンドの投資対象資産※

・「三菱UFJ純金ファンド」:金
・「DIAMコモディティパッシブ・ファンド」:コモディティ全般
・「パインブリッジ・キャピタル証券ファンド(為替ヘッジなし)」:ハイブリッド証券
・「JPMワールド・CB・オープン」:転換社債
・「ドルマネーファンド」:短期金融資産

※いずれも成長投資枠対象の投資信託

出所:投資信託協会 投信総合検索ライブラリー