投資信託は1本でさまざまな国・地域に投資できる! 1つの国や地域に集中投資する銘柄も

次に、NISA対象ファンドで投資できる「地域」をおさえましょう。

NISAでは複数の国や地域に投資するインデックスファンドが人気なようです。例えば、純資産総額が3兆円を突破した“オルカン”こと「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は米国を中心に全世界の株式に分散投資するインデックスファンドです。これらは投資する地域で先進国型や新興国型、全世界型などに分けられます(オルカンは全世界型)。

インデックスファンドはさまざまな「指数」に連動することを目指す投資信託ですが、主な株価指数を例に具体的な投資地域を見ると、先進国型や全世界型はアメリカの比重が大きく、次いで日本や欧州の国の割合が高い傾向にあります。一方で、新興国型は東アジアの国や地域が多くを占めているようです。

■主要な株価指数※の投資上位5地域(2024年6月末時点)

・先進国(MSCI World Index):米国、日本、英国、カナダ、フランス
・日本を除く先進国(MSCI Kokusai Index):米国、英国、カナダ、フランス、スイス
・新興国(MSCI Emerging Markets Index):中国、台湾、インド、韓国、ブラジル
・全世界(MSCI ACWI Index):米国、日本、英国、カナダ、中国

※()内は参照した指数の名称。出所:MSCI fact sheet

またNISAでは1つの国や地域に投資するファンドも選べます。

■例:主に1つの国・地域に投資するNISA対象ファンド(株式型)

・「ニッセイ日経225インデックスファンド」:日本
・「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」:米国
・「iTrustインド株式」:インド
・「東京海上・ベトナム株式ファンド(年1回決算型)」:ベトナム
・「深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)」:中国
・「HSBCブラジルオープン」:ブラジル
・「スイス・グローバル・リーダー・ファンド」:スイス

※ニッセイ日経225インデックスファンド、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)、iTrustインド株式はつみたて投資枠と成長投資枠の対象。その他はいずれも成長投資枠のみ対象。

出所:投資信託協会 投信総合検索ライブラリー

NISAでも投資する資産や地域は自由に選べる 「目論見書」を要チェック

NISAで買える投資信託は限られています。しかし選択肢が少ないわけではありません。つみたて投資枠なら285本、成長投資枠も含めると1931本から選べます(2024年7月5日時点。ETF除く)。

つまりNISAでもさまざまな投資信託を購入することができ、その投資信託を通じて世界中の国や地域の多様な資産に投資できる、ということです。

投資信託の投資対象は目論見書(もくろみしょ)に記載があります。購入前に目を通し、投資したい資産が組み入れられている銘柄かどうか、確認すると良いでしょう。