三菱アセット・ブレインズがまとめる2024年6月の公募投信(ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信除く)の資金流入額ランキングのトップ3は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(流入額:1962億円)、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同:1682億円)、「アライアンスB・米国成長株投信 D」(同:1299億円)で、前月と同じだった。

この3銘柄にのみ月間で1000億円を超える資金流入が続いている。また、第4位に「HSBCインド・インフラ株式オープン」がランクアップした他、前月の20位から8位にジャンプアップした「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」、28位から20位になった「新光ピュア・インド株式ファンド」など、インド株ファンドがランキングを大きく上げた。

 

そして、「野村世界業種別投資(世界半導体株投資)」も前月の14位から5位へと順位を大きく上げ、「Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)」や「次世代米国代表株ファンド」もランキング圏外からジャンプアップしてトップ20に入った。一方、「インベスコ世界厳選株式オープン(ヘッジなし・毎月決算型)」が前月の5位から6位、「フィデリティ・世界割安成長株投信 B(為替ヘッジなし)」が7位から9位、「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2024-04」が9位から11位など、順位を落とした。

◆「オルカン」「S&P500」をリターンで上回る「インド・インフラ株」

インド株ファンドへの注目度の高まりは、その圧倒的なパフォーマンスの高さが根拠になっている。資金流入ランキング4位でインド株ファンドの代表格になっている「HSBCインド・インフラ株式オープン」は、6月末時点の過去1年のトータルリターンが76.0%になっている。これは、「eMAXI Slim全世界株式(オール・カントリー)」の同34.4%や「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の同40.3%を大幅に上回っている。

今回、流入額ランキングで順位を上げた「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」は同44.6%、「新光ピュア・インド株式ファンド」は同39.9%であり、S&P500を大きく引き離すような成績ではなかったが、「HSBCインド・インフラ株式オープン」の高パフォーマンスが今後に期待をつながせているのだろう。