エンディングノートや遺言を「書いただけ」では伝わらない
エンディングノートや遺言に書いた中身が役に立つということは、自分は何らかの理由で意思表明ができない状態にあるということです。つまり、その中身は自分では実行ができないので、誰かに読んでもらう必要があります。
アンケートではエンディングノートを書いた人のうち、「エンディングノートの保管場所を知っている人は誰もいない」と答えた人が33.3%で、特に未婚の男性では57.1%に上りました。遺言書は作成した人が少なかったので、あくまで参考ではありますが、やはり「遺言書の存在や保管場所を知っている人がいない」と答えた人が、遺言書を作成した人のうち約2割いました。
エンディングノートも遺言書も、書くのは決して簡単なことではありません。量というよりも、これまで考えたことがないようなこと(医療に関する意向や財産処分の意向など)を細かく記す必要があります。それだけの努力をして書いたことが、適切なときに人に伝わらなければ、結局無駄になってしまう可能性があるのです。
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