少なくともデイトレードをしているわけですから、相場が立っている間はモニターから目を離せません。1日5時間、立ち会い日数を年間245日とすれば合計時間は1225時間となります。もちろん、チャートを見て研究したり、会社四季報や企業の財務情報などからの情報を入手したりもするでしょうから、それに使う時間を1日1時間とした場合、これに365時間が加わりますから合計すると1590時間になります。ということは時給に換算すると1006円ということになりますから、これならファストフード店でのアルバイトする方が時給は高いでしょう。
毎日の値動きに神経をすり減らし、決断する日々を送りながら稼ぐ金額がファストフードのアルバイトと大して変わらないのであれば、あまり割の良い稼ぎとは言えませんね。もちろん優秀なデイトレーダーであれば年率20%どころではないという人もいるでしょうが、前述したようにそういう人はごくわずかですから、一定の条件を与えられれば誰もが実績を出せるという再現性には大きな問題があると思います。
では、投資で再現性のある成功方法とは一体何なのでしょう? 大前提は「長期での運用を前提とすること」そして「取るべきときにリスクを取る覚悟」だと思います。もちろんこれは投資のみならず事業を行う上でも同じことなのですが、この2つは欠かせない要素です。
ただし、再現性のある方法でやれば必ず成功するかというと、そういうわけでもありません。たしかに成功する確率は高いでしょうが、現実にその方法、「長期運用」「リスクを取る」ことを実行できるだけのメンタルの強さが必要だからです。実際、多くの人にとって、これらはかなり心理的な面でのハードルが高いものです。そこでここからは、主に多くの人が実践できるであろう株式や投資信託での投資を中心に長期で資産を作るための基本的な考え方についてお話していきたいと思います。
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