新制度下で18歳成人を狙った詐欺に注意を

それと共に注意しておきたいのが、詐欺が横行することです。人生経験が少なく、この手の詐欺に対する知識のない若者をターゲットにした詐欺が増える恐れが考えられます。たとえば「毎月4%の利息が安定的に入ってくる利殖商品」とか、「年30%程度の利回りで運用できる地方のアパート投資」といった、おいしい話を提示して、30万円、50万円といった小口資金をだまし取るケースです。

警察庁が毎年3月に公表している「生活経済事犯の検挙状況等について」によると、資産形成に関連した詐欺事件である「利殖勧誘事犯」の相談当事者の年代構成比は、かつては高齢者が大半でしたが、ここ数年、若年層の相談件数が大きく伸びています。

たとえば2016年の数字を見ると、65歳以上の相談者は全体の57.5%でしたが、2020年には17.7%まで低下した反面、20歳代の相談者は2016年の3.8%から、2020年には22.3%まで上昇しているのです。ちなみに、20歳未満はさすがに全体から見るとわずかな数字ですが、それでも2016年の0.2%から、2020年には1.1%まで上昇しています。

かつて、この手の詐欺事件に関してよく言われていたのは、一人暮らしの高齢者は騙されやすいということです。寂しさから詐欺を目論んで近づいてくる人を信用してしまうのです。その結果、大事な老後資金を騙し取られてしまうというケースが一般的でした。

一方、最近は若い人たちの間で自分の老後に対する不安感が高まっており、不安を解消するために貯蓄に励む傾向が強まっています。そういう人の多くは確実に、早く、かつ少しでも多く資産を増やす方法はないものかと考えています。そこに詐欺を目論んでいる連中が付け入ってくるのです。

今回、取り上げた「くらし塾きんゆう塾」の2022年冬号のコーナー記事タイトルの「新成人に起り得る消費者トラブルと対策を親子で学ぶ」にもあるように、この4月から成人とみなされる子供を持つ親は、このような各種契約に絡んだ注意点を、子供としっかり話し合っておく必要があります。