SDGsが世界中で注目される中、「太陽光発電」もエコな発電方法として期待を集めています。

実は太陽光発電に関する詐欺や悪徳商法も多いので、注意しなければなりません。悪徳業者が逮捕される事例も相次いでいます。

今回は太陽光発電でだまされた田島さん(仮名、35歳女性)のストーリーをもとに、太陽光発電詐欺の実態やパターン、対策方法をみていきましょう。

田島さんの場合

田島さんは、夫(38歳)と2人の子どものいる会社員です。夫と一緒に住宅ローンを組み、念願のマイホームを購入しました。新しい家に家族みんなで住めて、田島さん夫婦は大満足していました。

そんなとき、自宅へ電話がかかってきました。

話を聞いてみると、「太陽光発電機を設置すると電気代が下がるし、売電すれば収益も得られますよ」「よかったら、今の電気代からどのくらい下がるか、収益をどの程度得られそうかシミュレーションしましょうか?」とのこと。

田島さんの勤務先でも最近SDGs関係の話題が多く、エコ意識が高まっていたところでした。また田島さんはお得情報が大好きな節約家で、「光熱費が下がってお得ならぜひ話を聞きたい」と思い、自宅へ説明に来てもらうことにしました。

太陽光発電の契約

太陽光発電の業者が家に訪ねてくると、田島さん宅の様子を見て今の電気代の概算額などを聞き取り、以下のようなシミュレーションを出してきました。

●支払う電気代は0円になる

●売電収入は年間40万円くらいになる見込み

田島さんが「費用はどのくらいかかるのか?」と尋ねると、以下のような返答でした。

●太陽光発電機の価格は500万円だが、自社では販売実績が高いので委託先から信頼されており、特別に定価から大幅に割り引ける

●モニターになってもらえたら、モニター価格でさらに3割引きにできる

●初期工事費用は特別に無料にする

●自社負担の補助金を出せるので、特別にさらに割引ができる

業者から最終的に提示された金額は250万円でした。

田島さんは、もともとの価格の半額で太陽光発電機をつけられて、電気代の支払いが0円になる上に売電収入も得られるのは大変お得だな、と思いました。

夫と相談したところ「いいんじゃない? ローンを組むのは好きじゃないから一括で払おうよ」と賛成してくれたので、一括で250万円を払い、太陽光発電の契約をしました。