相談者のプロフィールとお金データ

【山田小百合さん(仮名)プロフィール】

・年齢:43歳
・都道府県:岐阜
・家族構成:相談者、夫(基〈はじめ〉さん48歳、会社員)、子ども2人(20歳、12歳)の4人で暮らす
・職業:パート勤務

【寄せられたお悩み】 
「夫の企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)についての相談です。

会社からの掛金(事業主掛金)1万円、自分の給与から(マッチング拠出)1万円の計2万円でやっています※1。時々ログインして運用状況を見ているようですが、『あぁ~~俺の年金がぁ~』と騒いでいます。特に、元本割れを起こす時、どうしたら良いのかわからず、時にはマイナスのまま売ってしまうこともあるようなのです……。

見かねて、私が管理するようになったのですが、とにかく損はしたくないので利益が出たら小まめに売っています。これで良いのでしょうか?

また、友人の旦那さんは企業型DCに加入して、さらに個人型確定拠出年金(以下、iDeCo)に加入していると聞きました。iDeCoもやった方が良いのでしょうか」
※1 保有商品については、「いろいろ分散した方がいい」と聞き、よく分からいまま選んだ5種の投資信託で運用

【お悩みの論点】
​①企業型DCでこまめに“利確売り”。これは正しい?
②企業型DCに加え、iDeCoもすべき? 

資産状況や月々の収支内訳

金融資産額(運用中の投資額と預貯金を合わせた金額):300万円

内訳
預貯金:300万円
※ここには企業型DCの資産は含んでいない
※他に終身保険にも加入している

収支
<収入>
・世帯の毎月の手取り収入:38万円(夫30万円、相談者8万円)
・手取りの年収:550万円

<支出>
住居費(住宅ローン返済額、固定資産税月平均額)8万円、水道光熱費3万円、食費8万円 、車両費 (保険料含む)3万円 、通信費3万円、生命保険料4万円  、学費4万円 、その他5万円  

基さんは、会社の企業型に加入していらっしゃいます。大きく下がったときにどう対処して良いのか分からず、おそらく恐怖から売ってしまったこともあるのですね。結果、資産が減ってしまうことに。

その様子を見かねた小百合さんが、“損をしたくない”一心で利益が出る度に小まめに売っている状態というわけですね。この方法をとり続けていいのかどうか――商品選びからじっくり解説していきます。