(3)国内REIT

国内株式や国内債券とは異なり、3年でも5年でも市場指数>アクティブファンド>インデックスファンドという関係になっています。国内REITでは、アクティブファンドのリターンは、市場指数は下回りますが、インデックスファンドの平均は上回っています。

(注)2021年7月末時点。「アクティブファンド」は野村総合研究所Fundmarkによる分類で、国内不動産投信/国内不動産投信/一般のカテゴリーに分類される59ファンドの同研究所が算出するカテゴリー平均(NRI-FPI)リターン。「東証REIT指数」は同指数のリターン。「インデックスファンド」は同分類で、国内不動産投信/インデックス/東証REIT指数のカテゴリーに分類される43ファンドのカテゴリー平均(NRI-FPI)リターン。
出所:野村総合研究所Fundmark:https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/knowledge/report/fis/ids/fundmarkreport_202108.pdf?la=ja-JP&hash=34D2C98E57C78F415ACEB6B93F6FA89A3667187B

 

(4)日本を除く)海外株式/債券/REIT

海外資産に関しては、国内資産のように国内籍公募投信でアクティブファンドとインデックスファンドの比較を行うことは困難です。海外株式における高配当株式ファンドや、海外債券における高金利通貨債券ファンドなどに代表されるような、銘柄選択の自由度を制約する投資戦略で運用されるアクティブファンドが、カテゴリー内に多く含まれているため、バイアスのかからない比較を行うことが非常に困難です。また。海外REITではインデックスファンドが少ないため、野村総合研究所Fundmarkには、分類カテゴリー自体が存在していません。

そこで海外資産については、米国籍公募ファンドに関して米国モーニングスター社が実施し公表している調査結果から、アクティブファンドとインデックスファンドのりターン差を確認します。

以下は直近の同社の分析結果から主なカテゴリーのみ抜粋したものです。米国株では大型株および小型株ともにインデックスファンドの方が高いリターンをあげていますが、その他の資産ではアクティブファンドの方が高いリターンをあげています。米国株のみが、他資産と異なり、インデックスファンドの方が高いリターンをあげていることについて考えられる理由は、次回以降ご説明します。

米国籍ミューチュアルファンドのコスト控除後リターンをカテゴリーごとに純資産金額加重平均。 (注1)U.S. Large Blendカテゴリー(注2)U.S. Small Blendカテゴリー(注3)Foreign Large Blend カテゴリー
出所:米国モーニングスター https://www.morningstar.com/lp/active-passive-barometer

 

過去のリターンからみると、国内外の株式や債券およびREITに投資する場合には、米国株を除き、アクティブファンドを利用することも魅力的な選択肢と言えそうです。

次回は
2.(現在) 商品性
の視点からアクティブファンドとインデックスファンドを比較します。