全体を見て:「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」シリーズが人気

2020年度は外国株ファンドの人気が高かった。三菱アセット・ブレインズがまとめたデータによると、外国株で運用するファンドには21年3月末までの1年間で約5兆1,600億円の資金が流入。流入額は集計を始めた1997年度以来、最大になった。

野村証券の3月買付金額ランキングでも、2~4位は外国株ファンドだ。そして、2位と3位を占めたのが、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の毎月分配型。2位が為替ヘッジなしで、3位が為替ヘッジありになっている。

同ファンドは世界をリードする米国への投資を行うファンドで、持続的な成長企業へ投資する。2021年2月末時点の組入銘柄の上位比率は、以下の通りだ。

1.アルファベット 7.8% 2.マイクロソフト 7.7% 3.アマゾン・ドット・コム 5.7% 4.ユナイテッドヘルス・グループ 5.1% 5.フェイスブック 4.7%

2月から3月上旬にかけ、米長期金利上昇からIT・ハイテク株は売られる展開になった。同ファンドもハイテク企業をメインに投資しているので基準価額が下がったが、押し目買いの好機とみた投資家の買いが多かったと考えられる。

4月に入り株式市場は戻り歩調を強めているが、今月も買いが継続するかどうかに注目だ。

ここに注目:“日経225系”ファンドがランクイン

1位と5位には、日経平均株価が対象のインデックスファンドがランクインしている。対面がメインの大手証券では、インデックスファンドよりもアクティブファンドの人気が高い傾向にあるが、2月には日経平均株価が30年ぶりに3万円の節目を突破。指数に着目する投資家が増えたと考えられる。

3月から4月にかけて日経平均株価は3万円前後の動きとなっているが、今月も日経225型のインデックスファンドの人気が継続するかどうかに注目している。