ファンド数は減少傾向が続く

投資信託の純資産総額は順調に増えているが、ファンド数は5,596本と1月から25本減少した。ファンド数はここ数年、減少傾向が続いている。これは、金融庁が投資家の利益にならない商品や営業をやめるよう促していることが原因だ。

以前は証券会社が営業目標をたて、ボーナス支給時期などに新たなファンドを設定することが多かった。そのときのテーマ(AIやフィンテックなど)で各社が同じようなファンドを作り、顧客に乗り換えを促すこともあった。

しかし2018年からはファンドの償還が新規設定を上回るようになり、ファンド数は減少傾向にある。似たようなファンドが減れば、投資家も選びやすくなる。また、純資産総額が10億円以下の小規模なファンドほど監査などの管理費の負担が大きくなり、投資家が支払う手数料は増えることになる。

小規模ファンドをなくせば運用会社もコストを圧縮でき、手数料を下げることも可能だ。今後もファンド数の減少傾向は続くと考えている。