投資デビューを果たすには、最低限の勉強は必要
ただ、私は何も考えずに、とにかく投資をやりなさいという考え方には反対です。投資を始める前にやるべきことがあります。それは勉強して最低限必要な知識を身につけるということです。もちろん投資というのは勉強したからと言って必ずうまくいくとは限りません。いやむしろ、勉強と儲けにはあまり関係ないと言っても良いかもしれません。でも勉強と損失の間には明確に関係があると私は思っています。勉強したからと言って儲かるとは限らないが、何も勉強しておかなければ損をする確率は確実に高くなると思うからです。
これは自動車の運転免許を考えるとわかりやすいでしょう。運転免許を取ったからといって車の運転が上手くなるとは限りません。免許証というのは運転の免許皆伝ではないからです。でも免許証をとらなければ道路は走れませんし、免許証を取れば、交通ルールは学ぶことができますから、事故に遭う可能性は少なくなるでしょう。もし交通ルールを勉強しないまま道路に出たら事故になる確率は確実に高まります。
もちろん、勉強ばかりしても仕方ないことは事実で、自分で体験して始めないことには意味がないということはその通りですが、それでも最低限、投資の基本について1冊か2冊ぐらいは本を読んでおくべきでしょう。具体的に言うと、投資にかかる費用(=手数料)の水準であるとか、株式や債券といった有価証券の価格変動のメカニズムだとか、まあ最低、そのぐらいのことは知った上で投資を始めるべきです。