意外に簡単! つみたてNISAならオンラインで口座開設できる

ロボアド投資から、積み立ての効果を理解していただければ、つみたてNISAやiDeCoでは分散投資を心がけ投資信託を選ぶだけです。

由里さんは、ロボアドで損失から抜け出せなかったため、「自分で運用して利益を出すのは難しい」と思ってしまったかもしれません。繰り返しになりますが、原因は購入方法です。

また、つみたてNISAやiDeCoにも、ロボアド投資と同じように、おまかせで分散投資をしてくれるバランス型と呼ばれる投資信託があります。由里さんは、まずは海外株式の割合が高めのバランス型投資信託を中心に運用を始めてみてはいかがでしょうか。

手続きにおいては、確かにiDeCoはロボアドほど簡素化されていませんが、つみたてNISAにおいては、オンラインで申し込みが完了し、早ければ2〜3日で口座が開設される金融機関もあります。案ずるより産むが易しです。早速手続きを始めましょう。

教育費という盲点! 貯金の全てを運用に回さず、一部は預金で積立を

近藤さんご夫婦は、老後までに3000万円貯めることを目指して、貯蓄とロボアドを行っているとのこと。確かに、毎月の貯蓄8万円とロボアド4万円の積み立て、今の貯蓄額を考えると3000万円ほど貯まりそうです。 そして、今回は毎月貯金している8万円をつみたてNISAやiDeCoにシフトすることも想定されていますね。

しかし、もうすぐお子様の受験と大学進学があります。学資保険は200万円あり、預貯金も680万円ありますが、お子様の進路希望は私立大学の文系とのこと。私立大学文系の場合、授業料と入学金だけで約500万円必要です。これにパソコン代や教科書代、毎月の定期代等が上乗せされます。

千葉県在住ということで都内の大学ならばおおむね自宅通学が可能と考えられますが、キャンパスによっては自宅外通学の可能性もあります。すると、仕送りや一人暮らしを始めるための家具、家電購入が必要です。これらを考えると、今の貯蓄がすべて教育費として消える可能性があります。

したがって、毎月の貯蓄をすべて運用に回さず、一部は預金で積み立てた方が安心です。節税効果の高いiDeCoは夫婦2人満額で2万3000円ずつスタートさせるとしても、つみたてNISAはご夫婦どちらか一方のみ5000円程度としておいた方が良いでしょう。あるいは、ロボアドでの積み立てを減らし、つみたてNISAの金額を増やしても良いかもしれません。税制面では、つみたてNISAには利益が非課税というメリットがあります。

今の時点では、お子様の進路がまだ最終的に決定していませんから、的確な積立額を算出するのは難しいですが、お子様が進学するときに貯蓄をショートさせない、さらに毎月の生活費の6ヶ月分の200万円ほどは預金として置いておくことを念頭に、進路次第で積立額を臨機応変に変えていくと良いでしょう。積み立て投資は時間の効果が非常に大きいです。少額でも長く続けられるよう、今のうちから仕組みづくりを行っておくと安心です。まずは手続きから! 応援しています。