運用方法は目的が分かって初めて提案できる
IFAは最初から商品を提案するわけではなく、お客さまの運用の目的を聞くところから始めます。そのため、証券会社とは異なり、営業というものを全くしないので、驚く方もいるようです。過去には、面談の結果運用の必要がないことを認識され、そのまま帰られるお客さまもいました。
今回の畠山さんの件でも、資産の総額を聞いたり商品を提案したりするのはあくまでも後半のステップ。まずはどういった目的で運用を行いたいのかを聞いていきました。その結果、「毎年1000万円の利益」と「娘への相続」という明確な目的が分かりました。そこで、初めて具体的な商品の提案へと移っていったのです。
証券会社では、相手の要望を深くヒアリングすることなく、「この商品が良いですよ」と、商品ありきでの営業をしてしまうケースも多いようです。そのため、お客さまの運用の目的までは聞き出せない現状があります。
運用の本当の目的をヒアリングできれば、保険や不動産投資など、商品にとらわれない最適な方法を提案することができます。こうして、提携する弁護士等と連携しながら課題解決を図っているので、多くのお客さまから「とりあえず、お金のことで悩んだら田中さんに相談しよう」とおっしゃっていただいています。畠山さまのようなお客さまは、正直同業者のライバルも多いのですが、そんな中でも私とのお付き合いを続けていただいているのは、こうして信頼をいただいているからに他ならないと思います。
IFAへの相談は、「資産運用の手法」ではなく、大切なお金を運用するための目的を明確にする機会、と捉えていただければ幸いです。