今回は「ローン返済」と「老後に備えた運用」とのバランスをどうすればいいのか悩まれていた、岐阜県にお住まいの近藤千津子さん(仮名、68)の例をご紹介します。

相談者: 近藤 千津子さん(68) 専業主婦
ご家族: 夫  雅治さん (68) 自営業
※いずれも仮名 

80歳手前までローンが続く太陽光投資

近藤さんは既存のお客さまからの紹介で当社を知り、面談を申し込まれました。建設関連の自営業を営む近藤さんのご主人は職業上身体を使うことが多く、いつまで働けるか分からない中で、ローンの返済と老後に向けた資産形成のどちらを優先すべきか悩んでいたようです。

話を聞いていくと、ローンの対象は太陽光発電投資のために購入したソーラーパネル。営業マンにお勧めされ、発電施設を2回購入したそうで、現在のローンの残高は1回目に組んだ分の残債約1300万円と、2回目に組んだ分の残債約700万円の合計2000万円ほど。完済に10年はかかる予定でした。現在68歳ですので、80歳手前まではローンの返済があるわけです。

高額な投資ですから、どんな目的で始めたのか聞くと、どうやら自分から関心を持ったわけではないご様子。実は近藤さんはとても優しい性格の方で「こんな田舎までわざわざ足を運んでくれたから……」と、突然やってきた営業マンを手厚くもてなし、メリット・デメリットの検討もそこそこに契約を結んでしまったようです。太陽光発電投資から得られる収入は毎月約15万円に上るものの、ローンの返済額も同額の約15万円/月と、収益化には至っていない状態でした。