かつて多くの投資家の関心を集めたESG投資だが、「最近はあまり聞かなくなった」と感じている方も多いのでは。本稿ではモーニングスター・ジャパンの最新レポート「世界のサステナブル投資ファンドの資金動向 2026年第2四半期」を読み解き、サステナブル投資ファンドの現在地を探る。
米国は約3年ぶり純流入
2026年第2四半期(4〜6月)の世界のサステナブル投資ファンド(オープンエンド型ファンドとETF)は、中国を除くと推計37億ドルの純資金流入を記録。前年の資金流出からの回復基調を維持したものの、地域ごとの温度差が鮮明となった。
特徴的だったのは米国で、2022年以来続いていた純流出から一転、直近3カ月で累計30億ドルの純流入を記録した。モーニングスター・ジャパン マネジャー・リサーチ部のアナリスト 柳珠理氏はこの結果について、「米国では、AIやデータセンターの拡大に伴う再生電力需要の増加を背景に、送配電網や電力インフラ関連へ資金が集まり、約3年ぶりの純流入につながった」とコメントしている。

日本は純流出額373億円でも、純資産総額は3.7兆円へ拡大
対して日本のサステナブル投資ファンドの純流出額は373億円に達し、新規設定においては2025年第2四半期以降、1本もない状況が続いている。一方で興味深いのは総資産残高が前四半期より増加している点だ。
柳珠理氏は「日本ではアクティブ型ESGファンドを中心に資金流出が続いているものの、市場環境の改善を背景に、サステナブル投資ファンドの純資産総額は前四半期比13%増の3.7兆円へ拡大した」と分析している。
