資産運用の普及に伴い、全世界株式(オール・カントリー)をベンチマークとする投資信託が人気を集めています。その指標となる株価指数に採用されている個別株式に注目すれば、世界基準の厳しい選別を勝ち抜いた優良銘柄を効率よく見極めることが期待できます。本連載ではそんな株価指数の代表格であるMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の組入銘柄である日本株に着目。特定の領域で卓越したシェアを誇るグローバルニッチトップ企業にフォーカスします。第3回目は、空気圧制御機器においてグローバル市場でトップシェアを誇るSMC。「売上高1兆円」という野心的な目標を掲げ、世界の自動化・省人化需要を力強く牽引する同社の秘訣に迫ります。
営業利益率22%超、日本発グローバル企業の実力
SMCの最大の強みは売上高営業利益率22.6%の高収益性と自己資本比率91.5%という極めて強固な財務体質を兼ね備える点にあります。直近の2026年3月期決算では売上高8,425億円(前年同期比6.4%増)、経常利益2,356億円(同12.2%増)の増収増益を達成。今期に掲げる「売上高1兆円」というマイルストーンに向け、その歩みを加速させています。
SMCは自動制御機器の専業メーカーであり、その主力製品である空気圧機器を武器に半導体・電機、自動車(EV・HV)、工作機械、食品、医療など幅広い産業の自動化・省力化に貢献しています。
売上高の約8割を海外市場が占めており、世界80以上の国と地域に500を超える営業拠点と7,000人以上の直販営業人員を配置しています。連結従業員数は約2万5,000人、そのうち海外人員が7割超を占める文字通りのグローバル企業です。
