購入前に知っておきたい注意点は?

定評ある実績を誇る一方で、購入前に必ず認識しておくべきリスクも存在する。
1つ目は「コストの高さ」だ。信託報酬は年率1.903%(税込)。近年、信託報酬を年率0.1%前後、あるいは0.1%以下まで抑えた低コストインデックスファンドが登場している中では、割高に感じてしまう。さらに、購入時の販売手数料ではネット証券では無料が多いものの、販売会社によっては最大3.3%(税込)のコストがかかり、解約時にも0.30%の信託財産留保額がかかる。長期投資において、年率約2%のコストは相応にインパクトはある。

2つ目は、人気の「毎月決算型」がはらむ性質だ。基準価額が下がっているにも関わらず高い分配金を出し続ければ、それだけ純資産額は減っていく。また、資産を雪だるま式に増やすための「複利効果」を得られず、資産形成層においては効率的な資産拡大という観点からは弱点として捉えられる。

NISAで買える?

 最後に、投資信託を語る上で欠かせないNISA口座での取り扱いについて触れておく。 結論から言えば、「世界のベスト」はNISAで購入可能だが、コース選びに注意が必要だ。2024年からの新NISAルールにより、投資信託の「毎月決算型」はNISAの対象外となった。そのため、一番人気の「毎月決算型」は特定口座などの課税口座でしか買えない。

しかし、同ファンドには分配頻度を抑えた「年1回決算型」や「奇数月決算型」が用意されており、これらは新NISAの「成長投資枠」で購入可能である。NISAの非課税メリット(利益や配当に税金がかからない)を最大限に享受するのであれば、分配金を受け取らずにファンド内で再投資し、非課税で複利効果を回せる「年1回決算型」がオススメだ。

「世界のベスト」はどんな人に向いている?

 以上の長所と注意点を踏まえると、「世界のベスト」は投資家の目的によって向き不向きが分かれる。

まず、新NISAの成長投資枠で「年1回決算型」を買うべきなのは、「インデックス投資だけでは物足りず、コストを払ってでもプロの銘柄選定によるリターンに賭けたい」という場合だ。長期的な資産拡大を目的とする現役世代に向いている。

一方で、課税口座で「毎月決算型」や、NISA成長投資枠で「奇数月決算型」を選ぶべきなのは、「すでに一定の資産を築いており、資産を取り崩しながら運用し、定期的なキャッシュフロー(お小遣い)を受け取りたいシニア層・リタイア層」である。ある程度のまとまった資金を「毎月決算型」に投資しておき、分配金をお小遣いとして楽しみにしてもよいし、年金生活であれば年金支給日以外の月に「奇数月決算型」を組み込むのもよいかもしれない。安定した分配金が出ているということは、収入に限りのあるシニア層にとっては、安心材料になるだろう。

投資信託は、自分のライフステージと目的に合致しているかを見極めることが何より重要だ。その点において、「世界のベスト」は高い運用力で多様なニーズに応えるファンドであるといえよう。

執筆/フィナシー投資信託取材チーム

※記事内の数字は4月17日現在(出所:インベスコ・アセット・マネジメント公式サイト)