市場へのヒアリングを増やす

――2026年度の新たな取り組みとして、市場コミュニケーションの強化を目指し、6月ごろに進行途中の計画を点検するための「年央ヒアリング」を計画されています。

国債発行計画は予算編成に合わせて毎年12月に決定されます。しかし最近、マーケットの動きが大きくなっており、12月に決めた計画をそのまま一年間実行するのでは、市場の変化に的確に対応し切れない状況も考え得る時代になっています。

例えば、去年の6月に超長期債金利が急騰した際に発行計画を変更しましたが、「異例」の扱いとなったことから、当局が発行計画の変更をするのかしないのか、事前に憶測を呼んでしまいました。これまでの計画の見直しのタイミングではなかったために、市場では「当局は計画を変えないだろう」という予想によりバイアスがかかったのではないかとの声も一部で聞かれました。

点検のタイミングを増やし、事前に示しておくことで予見可能性が高まり、マーケット全体としても安定性が高まる効果があるのではないかと期待しています。投資家懇談会やプライマリーディーラー会合でも、参加者の方々からは非常に前向きに、導入を望む声をたくさんいただきましたので、きちんと実施していきたいと考えています。

――金利のある世界での国債管理について、今後の取り組みの展望をお聞かせください。

金利のある世界になった中で、この巨額の国債発行をマネージしていくのは緊張感が高い仕事です。同時に非常にやりがいがあり、新しい取り組みも検討しており、発行当局としてできることがいろいろあると考えています。商品としての国債の魅力が伝わり、いいマーケットになるよう、発行体として努力していきたいと思っています。