ランクインしたバランスファンドの中身は?
また、ランキング第7位の「NWQグローバル厳選証券ファンド(為替ヘッジなし/隔月分配型)(愛称:選択の達人)」(大和アセットマネジメント)、第9位にランクインした「JPモルガン・グランド・アセット・アロケーション」(JPモルガン・アセット・マネジメント)もバランス型ファンドだ。トップ10にランキングされるバランス型は、3ファンドともに資産配分比率を柔軟に調整するタイプのファンドになっている。
「選択の達人」は、2月末時点での1年リターンが15.70%、リスク(標準偏差)が9.57%でシャープレシオ1.52になっている。同ファンドは世界の米ドル建て資産に投資して高水準のインカムと魅力的なリスク調整後リターンを追求するファンドだ。2026年1月末時点の資産配分は、投資適格社債が30.2%、ハイイールド債券が24.7%、株式が20.4%などとなっている。ポートフォリオの直接利回りは5.7%、最終利回りでも4.9%と、狙い通り高いインカム収益を確保していることが特徴だ。
「JPモルガン・グランド・アセット・アロケーション」は2025年5月29日の設定でまだ1年間の運用実績がないが、2026年1月末まで約8カ月間の設定来リターンは9.2%になっている。緩やかな右肩上がりのリターンを記録しているところだ。日本を含む世界各国の株式や債券を投資対象とし、JPモルガン・アセット・マネジメントが独自に策定する長期的な(おおむね10年~15年)市場見通しに基づき基本となる資産配分を決定し(現在は株式40%、債券60%)、市場環境に応じて機動的に配分比率を変更している。2026年1月末時点での配分比率は先進国株式37.3%、新興国株式8.5%、世界投資適格債券38.2%、ハイ・イールド債券9.0%など、基本配分比率に対して株式への投資割合を上回り債券への比率が下回っている。
このようなバランス型ファンドの販売額が伸びているのは、投資家の間でリスク管理の必要性に対して意識が高まっていることが感じ取れる。「ピクテ・ゴールド」(ピクテ・ジャパン)でも「為替ヘッジあり」コースがトップ10にランクインしたのも、リスク管理意識からだろう。1ドル=160円近辺にまで為替の円安が進み、日銀が利上げのタイミングをうかがっている環境では、一段の円安に進むよりも円高に流れが変わる可能性が高いと考え、米ドル建ての金価格に連動する同ファンドにおいて「為替ヘッジあり」による円高リスクを回避しようという狙いだろう。為替リスクも管理強化したいという投資家の意識の高まりがわかる。
結果的に、2月のランキングにみられたリスク管理強化の流れは、2月末のイラン攻撃によって動揺した3月の市場変動への備えになったはずだが、実際の投信販売状況は3月でどのような変化をみせたのだろうか? 3月以降の販売額ランキングの変化に注目していきたい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩
