田中の嫌がらせが始まった…
木田と話をしてからほどなく、田中から連絡があった。田中は激怒しており、開口一番「お前木田先輩になんか話した?」と、半ギレ状態で詰め寄ってきた。
私は「言いがかりだ……」と呆れつつ、木田に話した内容を彼にも伝えた。
お酒を飲んだ状態では契約は成立しないこと。契約書があってもそれは同じであること。田中の行為は人として最低であること。など、友人として、田中に苦言を呈した。
田中はさらに激怒し、「先輩が酔っていたという証拠はあるのか!?」「木田先輩は自ら契約書にサインしたんだぞ」と反論する。
そして最終的に「お前もろとも訴訟を起こすからな!俺の邪魔をしやがって!」と訴訟をちらつかせ、脅してきた。
これでは埒が明かないと思い「もうこれ以上私と先輩にかかわらないでくれ」と言って彼との電話を終えた。
内容証明が届き、職場にいられなくなった…
それから木田の自宅には田中からの内容証明が届いたり、職場や共通の知人などに対し、「木田先輩に騙された」といった内容を言いふらされたりと、散々な日々が1年近く続いた。
最終的に田中は警察のお世話になり、木田への嫌がらせを止めた。田中の行動がより過激化していた可能性を考えると背筋が凍る思いである。
とはいえ、木田は田中の嫌がらせによって転職を余儀なくされ、家族との関係にもわだかまりが生まれてしまったりと、かなり大きな被害を受けることになった。
お酒を飲むと気が大きくなったり、つい見栄を張ってしまった経験のある方もいるのではないだろうか。
お酒が入った状態で交わした約束については、契約書や証拠があっても無効となることがほとんどだ。
だが、相手がそれで納得するとは限らない。
トラブルに発展すると、木田のように被害を受けて人生にも大きな影響が出てしまうこともある。
読者諸兄におかれてはお酒の席での言動については十分に注意していただきたい。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。
