オープンAIで4~12月の純利益5倍 NAV倍率0.8倍まで上昇

ソフトバンクグループの株価上昇はAIへの期待感が背景にあります。同社はかつて通信業界への投資を強めていましたが、現在はAIへ軸足を移しています。

AI投資の中核がオープンAIです。ソフトバンクグループは25年4月、オープンAIへ最大400億ドル(1ドル150円で6兆円)を追加投資すると発表しました。投資は主にSVF(※)を通じて行われ、12月までに累計346億ドル(同5兆3400億円)を投じて持分の11%を取得します。

※SVF…ソフトバンク・ビジョン・ファンド

オープンAIの貢献は早くも始まっています。投資利益は今期(26年3月期)から本格的に発現しており、第2四半期では2兆1567億円に達しました。第3四半期では累計2兆7965億円に到達しています。

ソフトバンクグループへのインパクトも大規模です。今期の第3四半期累計の投資利益は4兆2203億円であり、うち66.3%をオープンAIが占めます。投資利益はすでに前期1年分を上回っており、純利益は前年同期比5.0倍にまで拡大しました。

ソフトバンクグループの業績(2016年3月期~2026年3月期)
 
出所:ソフトバンクグループ 決算短信より著者作成
 

投資家の評価も好転しています。株価はNAV(時価純資産)から割り引かれる傾向にあり、従来は50%前後の推移でした。しかし、現在は80%を超える評価を得ており、割引率は大きく改善しています。オープンAIには多くの投資家も期待しているようです。

ソフトバンクグループのNAVと株価(2021年3月期~2026年3月期)
 
出所:ソフトバンクグループ 決算データシートより著者作成