投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、SBI証券。
SBI証券の投信販売金額人気ランキング(週間)の2026年5月第3週(5月11日~5月15日)のトップは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)、第2位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」で前週と変わらなかった。第3位には前週第8位だった「SBI 日本株4.3ブル」が上がり、前週第3位だった「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は第4位に下がった。また、前週第4位だった「iFreeNEXT FANG+インデックス」は第7位に後退し、前週第6位の「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」が第5位に、第6位には前週第9位の「eMAXIS Slim国内株式(日経平均)」が上がった。トップ10圏外から「eMAXIS 日経半導体株インデックス」が第9位にランクインした。
※SBI証券サイト内「販売金額人気ランキング」に基づき編集部作成。期間は2026/5/11~2026/5/15。
https://www.sbisec.co.jp/ETGate/?_ControlID=WPLETmgR001Control&_DataStoreID=DSWPLETmgR001Control&_PageID=WPLETmgR001Mdtl20&_ActionID=DefaultAID&getFlg=on&burl=iris_ranking&cat1=market&cat2=ranking&file=index.html&dir=tl1-rnk%7Ctl2-fund%7Ctl3-resrank%7Ctl4-price
「逆張り」で国内株ファンドが人気化
米国と中国の首脳会談が行われた5月第3週は、週前半にはイラン紛争や原油価格の高騰に対する前向きな解決策が打ち出されることが期待されて株式市場は堅調に推移したものの、週末にかけて具体的な成果が出てこないことに失望して株価が下がった。それでも米国株の「S&P500」は2023年12月以来の7週続伸となり史上最高値を更新。国内株の「日経平均株価」が5月13日に6万3272円の史上最高値を付けたものの週末の5月15日は6万1409円と週初より安い水準に下落した。
一方、原油価格がNY原油先物で1バレルあたり105ドル台に上昇したことで、各国でインフレ懸念が高まり金利が上昇した。国内10年債利回りは週末に一時2.73%と1997年5月以来の高水準になり、ドイツ10年債利回りは一時、2011年5月以来15年ぶりの高水準3.172%前後をつけた。米10年債利回りも4.59%に上昇している。今後、金利の上昇が株価の上昇を抑えることにならないか懸念される状況になった。
主なファンドの基準価額の値動きは三菱UFJアセットマネジメントが設定する「オルカン」が前週末(5月8日)から5月15日までに2.23%上昇し、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」も3.25%上昇と堅調。特に、この期間にハイテク株の上昇が目立ったことから、大和アセットマネジメントが設定する「iFreeNEXT FANG+インデックス」は5.09%上昇と大きく伸び、ニッセイアセットマネジメントの「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」も4.57%上昇となった。
一方、国内株ファンドは反落し、「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」(三菱UFJアセット)こそ0.93%上昇とプラス圏を維持したものの、「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」(三菱UFJアセット)は2.06%下落、「eMAXIS 日経半導体株インデックス」(三菱UFJアセット)は4.19%下落、「SBI 日本株4.3ブル」(SBIアセットマネジメント)は5.63%下落と大きく下げている。
SBI証券の人気ランキングでは2強の「オルカン」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の順位こそ変わらなかったが、基準価額が大きく上昇した「iFreeNEXT FANG+インデックス」の順位が第4位から第7位に下落したことに対し、基準価額が大きく下落した「SBI 日本株4.3ブル」が第8位から第3位にジャンプアップするなど基準価額が下落した国内株ファンドの人気が高まっている。これは、価格が上がった局面で「売り」、価格が下落する局面で「買う」という「逆張り」の動きにみえる。特に、下落局面で人気が増している国内株については多くの投資家が先行きを強気(株価上昇期待)に考えていることがうかがえる。

