ポイントは「消費」ではなく「投資」に
さらに、ポイントとの付き合い方も変えました。日々の支払いはすべて「楽天経済圏」に集約していますが、ここでもルールがあります。貯まったポイントを支払いに充当したり、お菓子を買ったりすることには使いません。ポイントはすべて「ポイント運用」に回しています。
今はビットコイン連動型や、米国株インデックス連動型のポイント運用サービスが充実しています。手出しの現金で投資をするのは怖くても、元手がポイントならリスクを取れます。「ポイントが増えたり減ったりする」経験を通じて、私は投資の感覚を養うことができました。
今では「お菓子を買って消費するより、運用して増やしたい」という欲求のほうが勝っています。スマホ1つでできる小さな投資ですが、「お金(ポイント)に働いてもらう」という感覚を20代のうちに肌で感じられたことは、大きな財産です。
インフレがお金の使い方を見直す機会に
物価高は確かに家計を圧迫しますが、見方を変えれば「今までのお金の使い方で本当に正しかったのか?」を問い直す良い機会だったとも言えます。
「安さ」だけに飛びつく思考停止をやめ、モノの価値や将来のリターンを真剣に考えるようになった今の私は、インフレ前よりも少しだけ賢く、強くなれた気がします。25歳、主婦。守るべき家族がいるからこそ、これからもスマホと金融知識を武器に、しなやかにこの時代をサバイブしていきたいと思います。
森高さんの話からは、「節約=我慢」という旧来の考え方ではなく、「家計=小さな企業経営」という新しい視点が浮かび上がってきました。初期投資と長期的コスト、リセールバリュー、資産形成——これらの言葉は企業の財務戦略でよく使われるものですが、家計管理にもそのまま適用できることがわかります。インフレ時代だからこそ、お金の使い方を根本から見直す好機かもしれません。
