関東地方在住の森高唯さん(仮名、25歳)は夫と3歳の息子との3人家族。急激な物価高が家計を直撃する中、「安さだけを追求する節約」に限界を感じていました。

しかし、ある「気づき」をきっかけに発想を180度転換。その結果、家計の圧迫感が大幅に減少しただけでなく、生活の質も向上したと言います。

従来の「安いから買う」という発想から脱却し、「資産を回す」という企業経営的な視点を取り入れた森高さん。この新しい家計管理術によって、物価高時代をどのように乗り切っているのでしょうか?

「これは節約じゃない」安さの罠に気づいた日

私は25歳の主婦です。建設関係の仕事をする夫と、怪獣のようにやんちゃ盛りな3歳の息子の3人で暮らしています。

結婚当初の私は「節約=1円でも安いものを買うこと」だと信じて疑いませんでした。スーパーでは見切り品を狙い、息子の服やオモチャはファストファッションや100円ショップで済ませる日々。とにかく「安さ」を追求することが賢い主婦の証だと思っていたのです。

しかし、昨今の急激な物価上昇とインフレの波は、私のそんな「昭和的な節約術」を根本から揺るがしました。

「安いから」と買ったTシャツは数回の洗濯でヨレヨレになり、100均のオモチャは3日で壊れてプラスチックゴミになる……。家の中に積み上がる「安かったゴミ」を見た時、私は気づいたのです。「これは節約じゃない。安物買いの銭失いだ」と。

そこから私は発想を180度転換しました。これからの時代に必要なのは、単に財布の紐を締めることではなく、家庭を1つの企業と見立てて「資産を回す」感覚で管理することだと痛感したからです。