前編では、25歳の主婦である森高唯さん(仮名)が「安さだけを追求する節約」から「リセールバリューを意識した買い物」へと考え方を転換し、実質コストを抑えながら生活の質を上げる工夫をしていることをお伝えしました。

後編では、森高さんが家計改善のために取り組んでいる「週末の過ごし方」の見直しや「ポイント運用」について聞きました。

●前編:数回の洗濯でヨレヨレのTシャツ、3日で壊れる100均玩具…安さの罠に気付いた25歳主婦、見つけた新しい判断基準

週末ショッピングモール習慣の落とし穴

次に、週末の過ごし方も見直しました。以前は「とりあえずショッピングモール」が定番でしたが、これこそが家計のブラックホールでした。

涼しい館内を歩けば、新作の服が欲しくなり、フードコートでのランチやカフェ代、そして子供にねだられるガチャガチャ……。気づけば財布からお札が消え、手元に残るのは「なんとなく使ってしまった」という罪悪感だけ。一度の外出で簡単に数万円が飛んでいました。

そこで現在は、「週末はお弁当を持って大きな公園へ」を徹底しています。初期費用ゼロ、かかるのはお弁当の材料費とお茶代だけ。子供はモールの中を歩き回るより、太陽の下で走り回るほうが遥かに楽しそうですし、私たち親も「買わなきゃ」という誘惑から解放されてストレスフリーです。

そして、ここで浮いた「モールに行っていたら使っていたはずの1万円」は、なかったことにはしません。そのままNISAへ即入金します。

「今、美味しいランチを我慢する」と思うと辛いですが、「この1万円を年利数%で15年間運用すれば、息子の大学入学時には心強い武器になる」と変換して考えるのです。現在の快楽を、未来の安心に変換する。この思考法が定着してからは、無駄遣いが劇的に減りました。