NISAはどう変わる? 

まずは利用年齢の拡大が挙げられる。新NISAには「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2つがあり、両方を利用できる。ただしNISA口座の開設には年齢制限があり、ともに18歳以上となっている。この制限を特に初心者が利用しやすいつみたて投資枠について、18歳未満の未成年にも拡大することで、あらゆる世代の資産形成を支援する。

2つ目の商品の見直しについては、つみたて投資枠の商品拡充に対する要望だ。具体的には、対象となる商品の指数(インデックス)に関して、ヨーロッパやアジアの指数単体をベンチマークとする商品の追加などが挙げられる。同時に公表された「NISAに関する有識者会議」(中間とりまとめ)にて検討の余地があると示されており、投資家自身の関心や理解度に応じて選択肢を増やしたい意向だ。

なお初心者層のほか、安定した配当金や分配金を重視する高齢層などに向けて、株式投資よりリスクが低く、より安定的なキャッシュフローが望める投資対象資産をつみたて投資枠の対象に含めることも検討されるべきとしている。

3つ目の非課税保有枠の年内復活については、実現すればより利便性が高まる。

現在、NISAで商品を売却した場合、その商品の購入額(簿価)分の非課税保有枠が空く仕組みとなっているが、空いた分の利用は翌年にならないと利用できない。これを当年中に利用できるように変更することが挙げられた。より機動的に商品入れ替え(スイッチング)をできるようにすることが目的だ。