製造業の経常利益が下方修正
9月11日に公表された2025年7-9月期の法人企業景気予測調査は、今年8月下旬にかけて資本金1千万円以上の法人企業に対して行った景気予測調査であり、今期の業種別企業業績計画を予想するための先行指標として注目される。
そこで本稿では、今年10月下旬から本格化する四半期決算発表で、今年度の企業業績計画の上方修正が見込まれる業種を予想してみたい。
下図は、法人企業景気予測調査の調査対象企業の各調査時期における売上高と経常利益計画の今年度見通しを見たものである。まず売上高を見ると、製造業・非製造業とも増収率は下方修正となっている。このため、全体が下方修正される中でも今期の売上高計画が上方修正される業種には注目が集まるものと推察される。
一方の経常利益は、製造業で今年度計画の減益幅が前回調査から拡大している一方、非製造業で縮小している。このことから、10月下旬から本格化する四半期決算発表では、製造業を中心に今年度の経常利益計画の下方修正が出てくることが予想されるが、そうした中でも、経常利益計画の上方修正が打ち出される業種には注目が集まるものと推察される。
