前回のコラムでは、年代や年収別の報酬に対する満足度の結果をお示ししました。年代では40-50代における報酬満足度は低く、年収別では年収1,000万円程度で「満足」と答えた割合が横ばいになっている傾向が見て取れました。

●詳細記事:若者ほど満足、40・50代は不満? 勤労者の「金銭的報酬」への本音が判明【1万人調査】

勤労者が報酬に満足している/いない原因は、単に金額の問題だけでなく、人事評価や業務内容など様々な要因が複雑に絡み合っていることが考えられますが、本コラムでは、報酬に満足している人と不満を持つ人の「家計行動」の違いを考察していきます。

勤労者の報酬満足度と家計行動の関係

今回の分析では、報酬に対して「とても満足」「満足」との回答者を「満足している群」、「不満」「とても不満」との回答者を「不満がある群」と称し、この両者の「家計行動」の違いを考察していきます。

まず、ライフプランの策定状況は、どの年収区分でも「報酬に満足している群」の方が、「不満がある群」に比べてライフプランを立てている割合が多いことが分かりました【図表1】 。

【図表1】個人年収別 年収×報酬満足度 ライフプランの策定状況

 
(出所)特に出所を示していない場合、三井住友トラスト・資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2025年)より資産のミライ研究所作成
 

他にも、金融リテラシーの自己評価を比較すると、「報酬に満足している群」の方が、「不満がある群」に比べて金融リテラシーに自信がある人が多いことが分かりました。また、どの年収区分でも、報酬に満足している人は家計の収支把握をしている割合が高く、報酬に満足していない人は、年収が高くてもお金の面で苦労している人が多いことが分かりました(調査データの詳細は、コラム下段のミライレポート本編参照)。

一概にはいえないものの、報酬に満足している人は、相対的に金融リテラシーを身に付けたうえで、家計管理やライフプランニングなどにより自身の家計と向き合い、行動をしている傾向がありそうです。