不動産まで入れれば、富裕層はさらにたくさんいる!?

また、ここでは金融資産の総額で富裕層を定義していますが、これに不動産が加わったらどうでしょうか。特に東京などの大都市圏にたまたま自宅があり、ローンが完済されていたら、その不動産の資産価値も加わりますから、トータルで見た資産価値は相当の額になるでしょう。

この10年で東京都心のタワマンを買っていた人も、すでにその資産価値はローンの残債を超えているはずです。売却すれば十分、富裕層になれる可能性があります。

「億万長者=富裕層」として考えると、案外、億万長者は自分の身近にいる存在なのだと思います。

含み益を吹き飛ばすほどのショックが来たら…

ただし、株式や投資信託などの金融資産や、不動産などの実物資産は、常に価値が変動しています。今はギリギリ富裕層に入れるだけの資産価値があるとしても、いつ何時、リーマンショック級の暴落が起こるかは分かりません。今はたまたま株価も、不動産価格も上昇していますから、その評価額を基準にして「あ、俺、富裕層」って思っている人もいるでしょうが、株価も不動産価格も、何か大きなショックがあれば、瞬く間に価値は半減、いや、それ以上に目減りします。

そういう意味では、金融資産の現在価値で富裕層の仲間入りができたとしても、そこに慢心することなく、生活していくのに必要なキャッシュフローを生み出す能力は、ちゃんと磨いておいた方がよいのかもしれません。