最高付与日数は20日が主流、到達までの年数は平均で約5年
年次有給休暇の最高付与日数については、全体で74.4%(集計160社の119社)、製造業では72.8%(集計92社の67社)が「20日」を採用しており、標準となっているといえそうだ。
なお、平均の最高付与日数は全体で20.8日、製造業で20.6日と、いずれも20日をわずかに上回る水準となっている。

興味深い点は、この最高付与日数に到達するまでの勤続年数だ。全体では「6年」が28.1%(同45社)と最も多く、製造業では「5年」が最も多い25.0%(同23社)となっている。
次いで、全体では「5年」18.8%(同30社)、「1年未満」15.0%(同24社)、製造業では「6年」20.7%(同19社)、「1年未満」16.3%(同15社)となった。
平均到達年数は全体で4年9カ月、製造業で4年8カ月となっており、おおむね5年程度で最高付与日数に達する企業が多いことが分かった。
特筆すべきは、「1年未満」でも最高付与日数に到達する企業が18%程度存在することだ。入社初年度から充実した休暇制度を整備している企業が一定数あることは時代の流れを表しているのかもしれない。
●とはいえ実際、どのくらい有給休暇を取れているのだろうか。後編「「あなたは休めている?」年次有給休暇の取得率平均が公表【最新調査】」にて詳報している。
調査概要 調査名:「令和6年労働時間、休日・休暇調査」 調査主体:厚生労働省 調査実施期間:2024年8月2日~9月12日 調査対象企業:380 社(資本金5億円以上かつ労働者1000人以上、介護事業所のみ運営主体が社会福祉法人である施設かつ同100 人以上)、うち回答企業数 231社(回収率60.8%)