◆グループ会社の浜銀TT証券の売れ筋トップは「ゴールド」

横浜銀行ではベーシックなインデックスファンドが売れ筋の一方で、同行のグループ会社である浜銀TT証券には、それとは異なったランキングが見られる。浜銀TT証券は、横浜銀行の営業エリアにおけるより専門性の高い証券サービスを展開している。「TT」は東海東京フィナンシャル・ホールディングスを象徴し、東海東京証券と連携することで国内外の株式や債券など幅広い証券を提供できる。対面型のコンサルティング営業に特徴があり、地域の富裕層の金融ニーズや資産運用について、より高度なサービスを求めるニーズに対応している。

浜銀TT証券での投資信託の売れ筋は、2025年4月トップが「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」、第2位に「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)想分配金提示型」、第3位が「同Bコース(為替ヘッジなし)」になるなど、アクティブファンドがランキングの上位に入ってくる。また、第4位に「イノベーション・インサイト 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)」、第9位に「USベーシックバランス」が入るなど、特徴のあるファンドがランクインしている。

「イノベーション・インサイト 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)」は、フランクリン・テンプルトンが運用する世界のイノベーション企業に投資するファンドが主要な投資対象になっている。同ファンドでは「今後3年、5年、10年の間で、利益、フリーキャッシュフロー、そして持続可能な競争上の優位性が拡大すると考える革新的な企業に投資する」という方針の下で世界の株式市場に投資先を求めている。現時点では米国のテクノロジー企業が運用ポートフォリオの中心になっているが、カナダやブラジル、オランダなどの企業も組み入れている。また、「USベーシックバランス」は米国株式(S&P500)と米国債券(残存期間が7年~10年)に半分ずつ投資するファンドだ。株式一辺倒からリスク分散を図りたい場合の選択肢になるだろう。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩