【南関東】現状DIは全国より高いものの、富裕層の高額品購入は悪化
南関東の2025年4月の景気の現状判断DIは43.8と、前月差はマイナス4.5。なお、全国平均の42.6と比較すると、1.2高かった。
2025年4月景気の現状判断DI
南関東43.8(前月差マイナス4.5)
全国42.6(同マイナス2.5)
家計と企業、そして雇用に関する景気の現状について南関東の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。
百貨店「米国の関税政策に伴う金融市場の混乱もあり、金融資産を保有する富裕層客が高額品を購入する際の決定率が悪くなっている」(家計動向関連…判断:▲やや悪。コメントより抜粋、以下略)。
食料品製造業「イベント、集会の注文が増えてきている。また、値上げが受け入れられている」(企業動向関連…判断:○やや良)。
人材派遣会社「エンジニアの引き合いに具体的な変化は現れていないものの、米国の関税政策の話題が現場でも出ており、新たな引き合いの発生が鈍化傾向」(雇用関連…判断:▲やや悪)
なお、その他の特徴コメントとして、旅行代理店からは4月に開幕した大阪・関西万博に関連して影響に濃淡が見られるとの声があった。「国内旅行は大阪・関西万博の開始後に関西方面の問合せが増え始めている。ただし、ホテルの供給不足や宿泊費の高騰もあり、万博以外のレジャーや出張需要に影響が出ている」(□不変)
【南関東の景気先行きは?】夏に向けて季節商材に期待も
南関東の景気の先行きについて景気ウォッチャーたちはどう見ているのか。4月の景気の先行き判断DIは43.7と、前月差マイナス2.5。なお、全国平均の42.7と比較すると1.0高い。
2025年4月景気の先行き判断DI
南関東43.7(前月差マイナス2.5)
全国42.7(同マイナス2.5)
家計と企業、そして雇用に関する景気の先行きについて南関東の景気ウォッチャーたちの代表的なコメントを見ていこう。
家電量販店「訪日外国人旅行客の来店は伸びると予測しているものの、為替の影響で購入単価の伸びが不透明」(家計動向関連…判断:□不変)。
電気機械器具製造業「米国の関税政策による世界的な景気低迷の影響と、AI関連事業拡大とで、トータルすると大きな変化はないと予測」(企業動向関連…判断:□不変)。
その他の特徴コメントとして、一部からは先行きやや良好の声が聞かれた。
一般小売店〔傘〕「夏に向けて、暑さ対策の日傘や晴雨兼用傘の需要の伸びが見込まれる」(判断:○やや良)。
調査概要 調査名:景気ウォッチャー調査(令和7年調査結果) 調査主体:内閣府 調査対象地域:北海道、東北、北関東、南関東、甲信越、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄2050人 実施期間:毎月25日~月末