最大6.75%の自社株買いを公表 投資家は買いで応える
富士通が投資家の注目を集めています。株価は2022年ごろから1700円前後で横ばいが続きますが、2023年の後半から強い上昇トレンドとなり、現在は3200円台で取引されています。株価は5年間で3.1倍に値上がりしました。
買いは足元でも続いています。4月24日に公表の本決算では今期(2026年3月期)に2ケタの営業増益を計画することを明かしたほか、同時に自社株買い(自己株式を除く発行済み株式数の最大6.75%)も発表しました。投資家は好感し、株価は公表日から11.1%上昇しています。
【富士通の株価チャート(過去5年間)】
・株価:3266円(2025年5月8日終値)
富士通は「JPXプライム150指数」のメンバーです。算出の当初はPBR(株価純資産倍率)基準で選ばれましたが、現在は資本収益性の高さから選出されています。資本収益性から選ばれるには最低でもROE(自己資本利益率)が8%超である必要がありますが、富士通の場合は12.6%と高水準です(2025年3月期、親会社の所有者に帰属する持分ベース)。
富士通はどのような企業なのでしょうか。概要と業績を解説します。