アノマリーとは?

「ジブリの呪い」は「アノマリー」の一種とみなすこともできます。アノマリーとは、客観的な説明は難しいものの、経験的に観測される規則性を指す言葉です。有名なものでは「セル・イン・メイ(5月に売れ)」や「節分天井、彼岸底(2月上旬に高値、3月中旬は安値)」などがあります。

先述のとおり、アノマリーは理論づけて説明することが困難な考え方です。「ジブリの呪い」も、テレビの放送とマーケットの関連が乏しいことは自明です。上記の検証ではプラスでしたが、次回もプラスになる保証はまったくありません。仮に過去の全ての事象を検証できたとしても、その再現性を証明することはかなわないでしょう。

とはいえ、取引参加者の多くがアノマリーを信じることによって、その投資行動が結果的にマーケットへ反映されるという効果はあるかもしれません。

過信は禁物 投資情報には冷静に向き合うことが大切

いずれにせよ、アノマリーの過信は厳禁です。投資に絶対はありません。資産運用に関する情報はさまざまですが、未来を完全に予測するものはありません。アノマリーに限らず、アナリストのレポートや企業の業績見通しも同様です。

特に断定的な情報に触れたときは注意が必要です。金商法(金融商品取引法)の定めから、金融機関の職員が相場の方向性を断定するような情報を提供することはありません。そのような情報の発信者は、法令上の登録がない違法な業者である可能性があります。

投資に関する情報は、少なくとも正規の金融機関から集めるようおすすめします。そして、その場合も情報をうのみにせず、冷静に判断するようにしましょう。