マツダの株価が下落しています。2024年は2月の高値(1961円)から値を崩し、12月の安値(942.2円)まで右肩下がりの展開となりました。足元は1041.5円(2025年1月29日終値)と、買い戻しも弱い状況です。自動車株は全体的に軟調ですが、その中でもマツダの値下がりが目立ちます。

【主な自動車株式の1年騰落率】

・マツダ:-41.4%
・トヨタ自動車:-1.8%
・本田技研工業:-9.9%
・日産自動車:-27.9%
※2025年1月29日終値時点

同業と比べて安く推移していることから、マツダには買いを検討する声もありそうです。マツダにはどうやって投資すればよいのでしょうか。方法を紹介します。

広島地盤の自動車メーカー 最高益も今期は苦戦

まずはマツダの概要を知っておきましょう。

マツダはディーゼルエンジンに強みのある自動車メーカーです。コンパクトカーの「マツダ2」やセダンの「マツダ3」、スポーツの「ロードスター」などを手掛けます。広島県が地盤で、グループにはプロサッカークラブのサンフレッチェ広島を持ちます。またトヨタ自動車と業務資本提携を結んでおり、互いに株式を持ち合っています。

注力するのは、マツダが「ラージ商品群」と呼ぶ車種です。「CX―60」や「CX―90」といった、比較的大型のSUVを指します。2024年には最大7人乗りの3列シートSUV「CX―80」を投入しました。

業績はどうでしょうか。マツダは、好調だった2024年3月期から一転し、今期(2025年3月期)は苦戦しています。

2024年3月期は増収増益でした。北米や欧州で売り上げが伸び、利益も増加しています。売上高と営業利益、純利益は過去最高を更新しました。

【マツダの業績(2024年3月期)】

・売上高:4兆8277億円(+26.2%)
・営業利益:2505億円(+76.4%)
・純利益:2077億円(+45.4%)
※()は前期比

出所:マツダ 決算短信

今期は増収減益の計画です。引き続き北米が好調なものの、日本や中国で販売が減少。販売奨励金の増加も見込むことから、中間決算で通期の予想を下方修正しています。中間決算までの営業利益の進捗率は41.8%と低調ですが、下期で巻き返しを目指します。

【マツダの業績予想(2025年3月期)】

・売上高:5兆億円(+3.6%)
・営業利益:2000億円(-20.2%)
・純利益:1400億円(-32.6%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想

出所:マツダ 決算短信