3人に2人が「金利上昇」を予想
住宅金融支援機構が2025年6月27日に公表した調査「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」では、「今後1年間の住宅ローン金利の見通し」について質問をしている。
今後1年間の住宅ローン金利の見通し
その結果によると、住宅ローン利用者全体の65.7%が「今後1年間で住宅ローン金利は現状よりも上昇する」と答えている。前回調査(2024年10月、以下同)の62.9%から2.8ポイント増加しており、金利上昇への警戒感が強まっている様子がうかがえる。
借入の金利タイプ別に見ると、変動型利用者の68.8%が上昇を予想しており、全体平均を3.1ポイント上回っている。固定期間選択型では49.7%、全期間固定型では61.4%となっている。なお、固定期間選択型の利用者では「ほとんど変わらない」と回答した割合が33.9%と他のタイプより高く、固定金利を選んだ意識が反映されているように読み取ることもできる。
「現状よりも低下する」と予想している人は全体でわずか1.8%にとどまり、低金利への回帰を見込む声は少数派だ。また「見当がつかない」と回答した人は9.3%で、金利動向の予測困難さがにじんでいる。
前回調査と比較すると、前述どおり「現状よりも上昇する」との回答が全体で2.8ポイント増加している点に変化が表れている。特に変動型では3.0ポイント増、全期間固定型では10.6ポイントも増えており、市場環境の変化を敏感に感じ取っている様子がうかがえる。