かつて日本最大だった総合商社が源流 非資源ビジネスに比重
業績の前に、まずは双日の概要を押さえておきましょう。
双日は総合商社の大手の一角です。前身の1つである旧・日商岩井は、金融恐慌により1927年に破綻した鈴木商店を源流に持ちます。鈴木商店はかつて売り上げ日本一を記録した総合商社でした。鈴木商店の流れをくむ企業には、現在の商船三井や帝人、IHIなどがあります。
双日の事業セグメントは8つに分かれます。利益の多くは金属・資源・リサイクルが占めています。同セグメントの主要事業は石炭鉱山への投資や鉄鋼関連商品の輸出入などです。また、双日は持分法適用会社に「ロイヤルホスト」を運営するロイヤルホールディングスのほか、さくらインターネットやフジ日本精糖などを持ちます。
【双日のセグメント情報(2024年3月期)】
双日は非資源事業の比重が大きいことも特徴的です。一過性の影響を除いた実力値ベースの利益は、非資源事業が過半を占める状況が続いています。総合商社としては、資源市況の影響は抑制的といえそうです。
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