配当金に下限を設定 株主還元を積極化

オリックスの株価が堅調です。2024年11月14日までの5年で95.3%上昇しました。

株価好調の背景には好調な業績と旺盛な自社株買いがあるとみられます。2024年3月期で純利益は5期ぶりに過去最高を更新、自社株買いの実施は5期連続となりました。自社株買いは今期(2025年3月期)も500億円を計画しています。うち401億円は10月末までに消化しました。

【オリックスの株価チャート(過去5年間)】
・株価:3359円(2024年11月14日終値)

出所:Tradingview

配当金も引き上げます。今期の1株あたり予想配当金は、98.6円を下限に配当性向39%を目指します。前期は1株あたり配当金が98.6円、配当性向は33%でした。

今期の通期純利益の予想は3900億円、達成すれば1株あたり配当金は133.2円となる見込みです。予想配当利回りは下限で約3%、配当金が133.2円なら約4%となります。

【オリックスの予想配当利回り(2025年3月期)】
・予想配当金:98.6円
・予想配当利回り:2.94%
※予想配当金は下限。通期純利益が計画どおり(3900億円)なら133.2円となる見込み(予想配当利回り:3.97%)

出所:オリックスホームページ

業績が好調で株主還元も強化するオリックスは、値上がり益と配当益の双方に期待できます。新NISAならどちらも非課税です。せっかくなら新NISAを通じた投資を検討したいところです。

新NISAでは個別株に年240万円まで投資できます。オリックスは足元の株価水準なら700株まで購入できます。1株あたり配当金が98.6円なら受取配当金は約6万9000円、133.2円なら約9万3000円となる計算です。本来かかる約2割の税金も引かれません。

投資を検討するなら、オリックスの特徴を押さえておきましょう。オリックスの事業構成はやや複雑です。多様なビジネスを展開するほか、投資会社としての性質も持っています。また直近の業績と今期の計画についても解説します。

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