◆成長投資枠でも買える「バリュー株(割安株)」ファンドの台頭
売れ筋の新しい動きとして注目されるのは、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドDコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」のランクアップだ。このファンドは、フィデリティのボトムアップの調査で魅力的だと判断される「割安株(バリュー株)」に投資するファンドだ。毎月決算型の「Cコース(為替ヘッジあり)」と「Dコース(為替ヘッジなし)」、そして、年1回決算の「Aコース(為替ヘッジあり)」と「Bコース(為替ヘッジなし)」がある。「Aコース」と「Bコース」はNISA成長投資枠の対象ファンドになっている。2023年3月の設定で毎月決算型の「Cコース」は9月までに1万口当たりで設定来累計3100円の分配金を出し、「Dコース」は5100円の分配金を出している。
「S&P500」の動きは「マグニフィセント・セブン」と言われる大型ハイテク・グロース株(成長株)の影響を強く受けている。割高が指摘されながらも高値が継続している銘柄群だ。これに対し、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド」は株価が依然として割安にある銘柄を選んで投資する。バリュー・ファンドが「S&P500」などのインデックスファンドの人気にどこまで迫れるのだろうか。今後を見守りたい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩