NISA金融機関は「商品」と「手数料」で選ぶ

先述のとおり、NISAの金融機関はあとから変更できます。しかし、金融機関の変更は手続きに時間を要します。また複数の口座を管理する手間も発生します。金融機関はできるだけ変更しない方が望ましいでしょう。

金融機関の変更が生じないようにするためには、当初から金融機関をしっかり選んでおくことが大切です。

NISAの金融機関の選別は、商品と手数料が主な基準となるでしょう。NISA制度そのものは金融機関で差はありませんが、取扱商品と手数料は金融機関によって異なるためです。

NISAで投資できる商品は、国内株式と外国株式、投資信託です。うち国内株式と外国株式は証券会社でのみ投資できます。投資信託は銀行などでも投資可能です。ただし、銘柄のラインナップは金融機関によって異なります。できるだけ取り扱いの多い金融機関や投資したい商品を取り扱っている金融機関を選びたいところです。

また、手数料のうち、売買にかかるものは金融機関によって異なります。株式の売買手数料や投資信託の販売手数料などです。できるだけコストの安い金融機関を選びましょう。金融機関のなかには、NISAに限り売買の手数料を無料としている場合もあります。なお、投資信託の信託報酬や信託財産留保額は金融機関で差はありません。

NISAは1人1口座 金融機関の変更はスケジュールに注意

NISAは1人1口座です。同時に複数の金融機関で開設することはできません。商品や手数料などを確認し、自分に適した金融機関を1つ選んで申し込みましょう。

なお、年をまたいだ金融機関の変更は可能です。金融機関を変更しても、変更前に投資した商品は非課税で保有を継続できます。金融機関の変更は、変更したい年の10月までに行う必要があるため注意しましょう。