「オルカン」の愛称で知られる「eMAXIS Sim全世界株式(オール・カントリー)」は人気の高い投資信託です。年間の資金流入額は1兆6780億円で1位で、2位に3000億円以上の差をつける結果となっています(2024年5月時点)。
オルカンが人気な理由は主に3つ考えられます。「良好な過去の成績(リターン)」と「低いコスト」、そして「わかりやすい運用方針」です。まずはオルカンがどんな商品なのかをおさえてから、それぞれの理由をみていきましょう。
「オルカン」は世界の株式に投資 アメリカの比率高め
オルカン(eMAXIS Sim全世界株式(オール・カントリー))は三菱UFJアセットマネジメントが運用する全世界の株式が投資対象の投資信託です。組み入れの銘柄の比率は市場規模が厚い先進国が高く、新興国は1割ほどです。なお、先進国の中でも特にアメリカの比率が高く、全体の6割超を占めています(2024年6月末時点)。
【オルカンの組入上位5ヵ国・地域(2024年6月末時点)】
・アメリカ:63.5%
・日本:5.1%
・イギリス:3.3%
・カナダ:2.6%
・フランス:2.5%
出所:三菱UFJアセットマネジメント eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 月報
なお銘柄ベースでも、上位はマイクロソフトやアップルなど、アメリカの大企業の株式が占めています。
【組入上位5銘柄(2024年6月末時点)】
・マイクロソフト:4.2%
・アップル:4.1%
・エヌビディア:4.1%
・アマゾン:2.4%
・メタ・プラットフォーム:1.5%
※(参考)組入銘柄数:2707銘柄
オルカンは先進国(主にアメリカ)を中心に全世界の株式が投資対象の商品ということが分かりました。続いて、その人気の理由を探っていきましょう。