<今さら聞けないギモン>
調べてみると、企業型確定拠出年金にもパッシブ(インデックス)運用とアクティブ運用があるようです。長く運用を続けるのであれば、投資信託の運用中にかかる信託報酬も無視できないと思うのですが……。わざわざアクティブファンドを選ぶメリットってあるのでしょうか?
投資初心者に向けた情報では、手数料を考慮してインデックスファンドを選ぶことを推奨する情報が多いため、同様の疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
確かにコストだけを見ればインデックスファンドと比べてアクティブファンドは手数料が割高です。商品選びで検討すべきことも多く購入時の手間も増えます。
しかし、「より高い利益を狙う」場合にはアクティブファンドは有効な選択肢となるため、最初から「買わない」と決めつけてしまうのは少々もったいないことでもあります。今すぐアクティブファンドの購入を検討していない方も、メリットや選び方のポイントを知っておくことで今後の運用の可能性をグンと広げることができるでしょう。
また、企業型確定拠出年金においてはNISAと比べて対象商品が少ない分、初めてアクティブファンドを選ぶ方にとっても挑戦しやすい環境があります(もちろん、自分で多くの選択肢の中から選びたい! という方はその限りではありません)。
本稿では、インデックスファンドとの違いをふまえて、企業型確定拠出年金でアクティブファンドの選び方のポイントを説明していきます。
インデックスファンドとアクティブファンド、何が違う?
両者の違いはリターンにおいて平均を目指すか、平均以上を目指すかという点にあります。平均以上を目指す上では調査や分析の手間が増えるため、その分信託報酬等のコストが多くかかる仕組みです。
インデックスファンド:特定の指数に連動する成果(平均)を目指す商品。ファンドマネージャーの手間が少ないため手数料は低いが、平均から手数料を引くと必ず平均には負ける
アクティブファンド:特定の指数を上回るリターン(平均以上)を目指す商品。ファンドマネージャーの調査・分析の手間がかかるため手数料がインデックスファンドに比べて高めに設定されている。平均に勝つ場合もあれば負ける場合もある