<今さら聞けないギモン>

入社する会社から選択制確定拠出年金(選択制DC)か、退職金前払いかを選択するよう迫られています。現在、自分でも老後への資産形成のためにNISAで毎月積立しているので、前払い制度を利用してNISAで運用すべきか悩んでいます。

選択制確定拠出年金(選択制DC)とは

企業型確定拠出年金の選択制とは、給与や退職金の一部を掛金として拠出するか(給与や退職金として受け取ることも可能)、拠出する場合はいくらにするかを、従業員自身が柔軟に選択できる制度です。

メリットとして、選択制確定拠出年金への掛金は給与とはみなされないため、所得税・住民税・社会保険料等の軽減効果があります。一方、デメリットとして厚生年金の受給額や傷病手当金、雇用保険給付などが減ってしまう可能性があります。これは給料の一部を掛金として積み立てることで標準報酬月額が減ってしまうことが原因です。大半の方はメリットがデメリットを上回るので、自身のケースではどうなるかをよく検討しましょう(詳しい考え方は第3回記事で解説)。

●参考記事:選択制確定拠出年金で年金が減る人・減らない人の違いとは? 老後資金を増やすために覚えておきたい「厚生年金保険料への影響」