国内に居住する成人ならOK。年齢制限の上限はなし
国が講じる税制優遇の多くは通常、時限措置として設けられます。
たとえば住宅ローン減税などは「急いで利用しないともったいない」というように国民を急かす目的もあって「20XX 年まで」のようなタイムリミットがありました。様子をみながら再延長されることもあり、その都度、利用条件が変化することもあります。
従来のNISA は「投資をした年から数えて5 年目の年末まで(一般NISA)」「投資をした年から数えて20 年目の年末まで(つみたてNISA)」のように、非課税投資をすることができる期限がありました。
さらに「NISA 口座の開設は20XX 年までは可能。それ以降は別途定める」という期限も設けられていました。
いつかは終わってしまうとなれば、長期投資をじっくりかまえて行うことができません。岸田内閣の資産所得倍増プランでは、NISA口座の恒久化を明確に打ち出し、2024 年からNISA 制度は恒久化されることが確定、また運用期間は無期限となりました。

これにより、私たちはタイムリミットを気にすることなく、自分が売りたいタイミングで売ることを考えればよく、長期でかまえて運用をできるようになりました。
NISA 口座を利用できるのは国内に居住する成人となっています。
つまり18 歳以上ですが、年単位で管理する関係で、18 歳になった翌年の1 月1 日から口座開設ができるようになります。なお、利用年齢の上限はありませんので、何歳になってもNISAを続けていくことが可能となっています。
●第3回は【新NISAの「成長投資枠」と「つみたて投資枠」はどこが違うの? 買える商品、投資上限枠を解説】です。(12月11日に配信予定)
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著者名 山崎俊輔
発行元 技術評論社
価格 1,210円(税込)