金融資産→60代男性2388万円 老後の心配、高止まり

同調査では、世帯の金融資産が1452万円となり、最も金融資産が高いのは60代男性で2388万円。次に女性60代(2137万円)。女性70代(2072万円)と続いた。

調査を実施したハルメク・生きかた上手研究所は自社のホームページで、背景をこう説明している。

出典:株式会社ハルメク・エイジマーケティング 、ハルメク 生きかた上手研究所「お金に関する意識・実態調査​ 」

「(理由として)まず挙げられるのが退職金の受け取りです。この年代は、まとまった金額を手にする機会が多いことが大きな要因でしょう。また、親の高齢化に伴い、遺産相続が60代以降におこなわれるケースが増えていることも一因です。さらに、生命保険や養老保険の満期商品を受け取ることも、貯蓄額を押し上げる要素として考えられます」(原文ママ)

貯蓄先を問う質問では、店舗や窓口のある銀行の使用率が高く78%にものぼった。店舗がないインターネット専業の楽天銀行やPayPay銀行といったネットバンクを貯蓄先に選ぶ人は未だ少なく、27%に留まった。

老後のお金に対する心配も顕著に表れている。

全体の67%が「心配あり」と回答し、最も「心配あり」の割合が大きかったのは40代女性(80%)、30代女性(78%)と続いた。

出典:株式会社ハルメク・エイジマーケティング 、ハルメク 生きかた上手研究所「お金に関する意識・実態調査​ 」

同研究所は、「30〜40代は教育費や住宅ローンなどの支出が多い時期。老後の資産形成に集中できないことが老後のお金に対する心配につながっていると考えられます」と推察している。

そのうえで、「50代の女性は低いものの、7割近くが『心配あり』と回答しており、心配の内容は50代と異なるかもしれない」と続けた。