企業型DCとiDeCoがいくらになるのか確認しよう
溝渕さんの会社では企業型DCを導入しています。一方、iDeCoにも加入できる会社だったため、ご自身の判断で5年前から加入しているとのこと。以来、月額2万円を拠出しているそうです。
「自営業の友人から節税にもなると聞いて、iDeCoに興味を持ったのがきっかけです。私の場合、拠出限度額は2万円まで可能だったので、毎月その額を支払っています。将来の年金収入は一人分ですので、少しでもセカンドライフに余裕が出ればと考えて積み立てています」と溝渕さん。
企業型DCには20年間加入しており、現状の運用金額は約880万円となっています。ただしDCですので今後の運用次第で金額の増減があります。
仮にこの額を年金として受け取る場合、受取期間5年では年間約175万円、10年では約88万円、15年では約60万円です。一時金として受け取って早いうちに手元資金としてストックしておくのか、年金として定期的に受け取るべきか、ほかの年金と併せて考えることが大切です。
iDeCoは55歳から5年間、毎月2万円を拠出しており、運用利回りはおよそ2.5%とのこと。トータルで5年間積み立てた元本は120万円。運用利回りの2.5%を踏まえると運用益は約8万円、運用結果は約128万円と計算されます。
この場合、一時金として受け取る際には約128万円となります。一方、年金として受け取る場合は、受取期間5年では年間約25万円、10年では約13万円、15年では約8.5万円となります。
企業型DC、iDeCoの全て約1000万円を一括で受け取る方法もありますし、年金として受け取ることも可能です。とはいえ、今の60歳はまだまだ若く十分に働くことも可能ですので、65歳まで働くという選択を加えても良いかもしれません。
大まかですが、受け取れる金額がいくらになりそうかがイメージできたと溝渕さん。今後、自身がどのような生活を送りたいのか、どのようなことを楽しみたいのかを考えて、あらためて必要になりそうな資金額を算出してみたいとのこと。
娘さんの手を煩わせたくないと考えている溝渕さんですから、ご自身が望むセカンドライフのためにももう少し働き続けることを視野に入れてみるのは前向きな判断といえましょう。