ホテルに着いて早速問題発生

予約したホテルは人気のビーチを見渡す高台に立っていて全室オーシャンビュー、トロピカルモダンな客室や、窓を広くとったロビーも雰囲気があっていい感じです。サイトに掲載されている画像をLINEで送ったら、同僚も「さすが遥、グッジョブ!」と返してきました。

ゴールデンウィークにかけて円安が進んでいたのは気になりましたが、「爆買いしたり豪遊したりするわけじゃないからノープロブレム」とばかり、意気揚々と出発したのです。

海外のOTAがいろいろ問題になっていた時期でもあり、飛行機の中では「まさか予約されてないなんてことないよね?」「ホテル自体が存在しないとか?」と冗談を言い合ったりしました。しかし、送迎のバスを降りると、ホテルはちゃんとありました。そこまでは確かに「ノープロブレム」だったのです。

フロントに行くと、スタッフの女性が恐縮しきった顔でこう切り出しました。

「ソリー。こちらの手違いでオーバーブッキングになっていました。系列のホテルに部屋を用意したので、そちらに泊まってもらえませんか?」

「マジか!」思わず、同僚と顔を見合わせました。しかし、いまさら他のホテルを予約するわけにもいかず、系列のホテルとやらに移ることになりました。

系列のホテルは海から離れた街中にあり、先ほどのホテルに比べてかなり安普請な印象でした。窓からは隣の建物しか見えず、客室の広さも最初に予約していたところの3分の2くらい。テーブルの上には申し訳程度にフルーツの盛り合わせが用意してありましたが、あまりのギャップに2人とも手を伸ばす気にもなれませんでした。

予約したホテルなら、食事も何回かはテイクアウトにして客室で食べても構わないと考えていました。広々としたプライベートバルコニーで海風に吹かれながら朝食というのも気持ち良さそうだったからです。けれど、実際に泊まったホテルの部屋はベッドや家具が年代物で使い心地がいまひとつだったり、シャワーの出が悪かったりとさんざん。何より、湿ったようなにおいが窓を開けてもなかなか消えないのが嫌で、滞在中は朝早くから夜までずっと外出していました。

結果としてクルージングやバナナボートなどマリンアクティビティに精を出し、アウトレットでブランド品を買いあさることになりました。食事も、朝からパンケーキを食べたり、未練がましく予約したホテルに出向いてメインダイニングでディナーをとったりと、結構散財してしまいました。

まぁ、旅行自体は楽しかったから良かったのですが、為替相場が旅行中に1ドル=160円を突破したこともあり、クレジットカードの引き落としが気になっていました。

そして先日、カードの請求明細書を見て愕然としました。旅行費用の引き落としだけで40万円近くに上っていたからです。レジャーや買い物、食事代は仕方ないとしても、ホテル代がほぼ予約時の金額のまま引き落とされていたのが解せません。

すぐにカスタマーサービスに電話をかけました。

●ホテルの宿泊代金に納得できずカスタマーサービスに電話する遥さん。それに対するあり得ない対応とは……? 後編【グアム旅行で予約したホテルがまさかの“大ハズレ”…想定外の支出を強いられた女性が得た「1つの教訓」】で詳説します。

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。