今注目の書籍の一部を公開して読みどころを紹介するシリーズ。今回は、新NISAでのつみたてに特化して解説した勝盛政治著『新NISAでつみたては会社員の最強アイテム』の一部を特別に公開します(全3回/本記事は第3回)。同書を解説する無料セミナー情報も!
●第2回:NISAでつみたて vs iDeCo―実はあなどれない!? “制度にかかる費用”で比較
※本記事は勝盛政治著『新NISAでつみたては会社員の最強アイテム』(高橋書店)から一部を抜粋・再編集したものです。
【利用時期】だれでも、いつでも、いつまでも続けられる。そして必要な時には換金できる
次に、利用面におけるNISAとiDeCoの違いについて、利用可能年齢や引き出しの可否について見ていきましょう。NISAは18歳以上であれば何歳になっても使えます。20歳でも70歳でも同じ条件で利用可能です。これは非常にシンプルで分かりやすいものです。確定拠出年金もそれほど難解ではありませんが、さすがにこれには勝てません。
利用可能年齢としては、確定拠出年金も掛け金をかける年齢上限が以前は60歳だったものが、2024年以降は一定の条件のもとで引き上げられます。会社員でいえば、60歳以降でも働き続けて、厚生年金保険に加入している期間はかけ続けることができるようになります。また、受け取り開始時期も60歳から70歳の間に開始するものでしたが、その年齢上限が75歳まで引き上げられます。
しかし、こういった制度面の改善はあっても、お金を手元に戻して使うことは原則60歳まではできません。手元にあればお金を使ってしまうという人間の弱さに打ち勝つ強制力がiDeCoのメリットとの意見もあります。それに対してNISAの便利なところは、途中で換金してお金を利用できる点です。
年金に偏ると、こういったことはできません。人生には現役世代でも教育費や住宅購入費などのライフイベントが待ち受けています。また、想定外の出来事による費用がかかることもあるでしょう。そういうことへの対処手段という意味でも、いつでも現金化して使えるNISAを用いておくことです。