「確認」と称して家事をすべて押し付け、給料も強制貯金…

「1年間、同棲が続いたら結婚してあげる」

陽子さんは共働きを前提としつつも、「ワンオペは絶対に回避したい」「自分が働けなくなった時でも安心したいから」という大義名分のもと、「確認のために、試しに一人でやってみて」と、家事のすべてを新一さんに任せました。また生活費のすべてを彼に任せ、小遣いを月3万円と決めたうえで、残りの全額を貯金に回すよう指示したのです。

きっと彼は、結婚願望が強かったのでしょう。さすがに少し渋い顔をしながらも、この提案をのんだといいます。それから彼は今まで通り働きながらも、朝晩の食事の準備や洗い物、掃除や洗濯、買い出しやゴミ出しまで、本当にすべてを一人でがんばったそうです。

ただその一方で彼女はというと、「手伝ったらお試しにならない」として、全く何もしなかったといいます。いわば「確認」という名の「テスト」だったのです。

そればかりか、「結婚して子供を産んだら、遊べなくなるから」と、休日には一人で出かけて友人と散財していたそうです。また最初こそ家事への感謝を伝えていたものの、次第に細かなダメ出しが増えていたとのことでした。彼女としては、彼を教育しているつもりだったそうですが……。

そうこうしているうちに、約束の1年が近づいていました。彼なら、自分が働けなくなってもしっかり支えてくれると確信した彼女は、彼との幸せな結婚生活を毎日のようにイメージしていたといいます。そしてついに、約束となる1年を迎えたのです。この結末は、どのようなものになったのでしょうか? 後編【「ワンオペ育児を回避したかっただけ…」35歳女性が“婚活市場”を漂流するに至った経緯】でご確認ください。